気管支鏡検査一覧
症例555
【症例555動画】 りりちゃん。トイプードル オス 10歳、体重2.48kg。原発性気管虚脱グレード4に対するステント留置後7カ月目の定期的気管支鏡検査のため来院がありました。
経過詳細
初診日:2015年12月7日
気管支鏡検査日:2015年12月7日、2016年3月17日、2016年7月8日
手術日:2015年12月7日(手術内容:気管内ステント留置-症例512)
退院日:2015年12月11日
診断:原発性気管虚脱、気管支軟化症
除外された疾患:心臓弁膜症、咽頭虚脱
治療方針:ステントの管理および気管支軟化症の管理のため、在宅ネブライザー療法、減量(目標体重2.40kg)、気管支拡張薬および去痰剤の投与
7月8日にステント留置後7カ月目の定期的気管支鏡検査のため来院がありました。
問診にて、咳は興奮時のみ(連日/1日3-5イベント/1イベント30秒程度=咳スコア8)。体重管理は行なっている。
身体検査:体重2.48kg(初診より約11%減少)。咳なし。
気管支鏡検査所見:喉頭虚脱および慢性喉頭炎あり。ステントの上皮化は良好。肉芽組織形成なし。少々の粘液停滞あり。気管分岐部以降に多発性気管支軟化所見あり、呼気時にはほぼ全ての葉気管支が虚脱していた。粘液の微生物検査中。気管支鏡検査概要は以下のとおり。
最終評価:経過良好です。喉頭虚脱は残っておりますが、体重維持できれば進行阻止できると思います。興奮時の咳は喉頭虚脱による慢性喉頭炎に寄るものと考えられます。
治療方針:内服、ネブライザー療法を継続してください。
今後の予定:さらに6カ月後(2017年1月20日)に気管支鏡検査予定。自宅では体重を2.40kgに維持するよう指示。在宅ネブライザー療法、およびベラチン1mg錠 1/4錠1日2回、ビソルボン錠1/2錠 1日2回を継続。