治療法紹介
IPV療法
肺水腫、無気肺、難治性猫喘息、慢性気管支炎の治療で用います。(詳細はこちら) 麻酔をかけずに毎分60~400サイクルの高頻度の陽圧換気をかけて気道系を振動させ、肺の中にたまった分泌物を除去します。下の上段は犬の非心原性肺水腫の症例です。3日後には肺はきれいになりました。下段は猫の右完全無気肺の症例です。37日間IPV療法を続け無気肺がなおりました。
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実施前
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実施時
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治療後3日目
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実施前
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実施時
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治療後37日目
重度気管虚脱に対する気管内ステント留置
内科療法でも咳のコントロールができない、または強い喘鳴症状を示す重度気管虚脱に対する治療です。
気管の潰れているところに円筒メッシュ状のステントを中で広げて固定します。ステント部分の気管は自由に曲がります。 ステントの素材はニチノールと呼ばれる特殊合金で、気管の固さと動きに柔軟に適応できるようになっています。したがって、気管によくなじみ、刺激が少ないのが特徴です。留置後約1ヶ月で気管の粘膜の細胞で覆われ気管に一体化します。留置後ただちにゼーゼー、ガーガーいう気管がつぶれて息ができない呼吸困難から解放されます。適切な位置に適切なサイズのステントが留置されれば、ステントが気管と一体化するとほとんど咳は生じません。
また、気管内で行う内視鏡手術なのでどこにも傷はありません。ですからほとんどの例でステント留置後1-2日で退院可能となります。左が治療前、右は治療後です。当院呼吸器科では2017年12月31日現在まで18例の犬の重度気管虚脱症例にステントを留置しました。ステント留置後は呼吸は楽になります。しかし、留置前には専門医による十分な検査と説明が必要です。ステントを留置してはいけない気管虚脱の場合があるからです。
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治療前
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治療後
気管内腫瘍に対する気管支鏡治療
気管内にできた腫瘍を内視鏡で切除し呼吸を楽にします。下の写真は猫の気管分岐部のポリープ状腫瘍を気管支鏡下に切除した1例です。左が切除前、右が切除後です。
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切除前
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切除後
鼻咽頭狭窄に対するバルーン拡張療法
鼻咽頭狭窄は、鼻の奥が狭くなってキューキューいったりズーズーいったりして呼吸が苦しそうになる病気です。鼻から特殊なバルーンカテーテルをいれて狭くなっているところで広げます。
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処置前
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バルーン拡張
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処置後
軟口蓋切除術
軟口蓋過長症の犬でのどに入り込んでしまった軟口蓋の部分を切除して、気道を広げます。
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治療前
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治療後
喉頭小嚢切除術
喉頭内で反転して突出してきた喉頭小嚢を切除し、のどの気道を広げ呼吸を楽にします。 左が切除前、右が切除後です。
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切除前
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切除後
喉頭麻痺に対するtie-back術
左右の声帯が動かなくなって息ができにくくなってしまう状態が喉頭麻痺です。一方の声帯を外側に移動して固定してのどの気道を広げ、呼吸を楽にします。
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治療前
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治療後