呼吸が不安定な動物の移動について

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ペットの呼吸が苦しそう、酸素吸入すれば安定するが移動が不安・・・ かかりつけ医では、呼吸器の診療はできないといわれた・・・ 呼吸器専門動物病院にかかりたいのだが、移動手段がない・・・
当院呼吸器科では、そのような飼主様に、呼吸が不安定な動物の搬送をサポートするためにICU装置搭載車を使用しております。このような特殊車輛の架装を行う業者に依頼して作りました。

特徴

レジアスエースウェルキャブ仕様
室内はとても広く、搭乗口も広く設計されています。 福祉用リフト付きなので大型の機材もしっかり固定させて安定して搭載できます(動画1)。ICU装置の横の座席で飼主様お一人も同乗できます。
予備バッテリーおよびインバーター
ICU関連の精密電子機器を安定して作動させつづけるため、車内に十分な予備バッテリーとインバーターを備えております。理論的には片道6時間の走行でも、ICU装置や室内エアコンなどの電気機器を同時に安定して使用し続けられます。
動物用ICU装置(ディアー M10, フクダME)
酸素濃度:25-40%、温度:17-38℃、湿度:40-70%に制御可能で、呼吸が不安定な動物に快適な環境を維持します。停電など内部環境で異常が発生すると自動的に換気窓が開く安全装置があります。このICU装置はストッパー付きの大きな台車に固定し、台車にはバッテリーと500Lの酸素ボンベをその台車に取り付けており、車外の移動中もICUを作動させることができます。
酸素濃縮器(KM9、小池メディカル株式会社)
安定した電源供給さえあれば24時間高濃度酸素を供給し続けられます。人間の在宅酸素療法用の医療機器であり、静音性と安定性に優れております。 日本医療株式会社にて定期点検を行なっております。
日本薬局方酸素1500L型ボンベ 1-2本
車外や万が一の電源供給停止状態でも緊急的に酸素を供給できます。

適応

体重8kg以下の犬、猫
呼吸器症状があるが、酸素室に入ると安定する
呼吸器症状があるが、冷房を十分効かせると安定する

支援のパターン

来院支援
呼吸器の病気の診断・治療を行なうため。かかりつけ動物病院様のICUや入院施設→当院呼吸器科へ(ご自宅にはお伺いできません)
帰宅支援
呼吸器の病気が根治困難と判明したが自宅まで安全に送り届けるため。在宅酸素療法の準備がすでに整ってから出発します。当院呼吸器科ICU→在宅酸素療法
転院支援
呼吸器以外の専門診療も必要となった場合、専門診療施設に安全に送りとどけるため。 当院呼吸器科ICU→他科専門診療施設

呼吸器科ICU搭載車ご利用の際の御願い

送迎日は木曜日か金曜日となります。
来院支援範囲は、原則として当院より片道1時間までの距離といたします。

ご利用までの流れ
  • ICU搭載車ご利用の同意書に、記入日とご署名のうえFAX(046-256-6974)してください。
  • 当院HPの「ご予約・お問合せ」ボタンより診療予約メールを送信ください。診療予約状況はトップページでご確認ください。
  • 当院より自動返信メールが届きます。メール受信後、本文内容にご同意の上、再度ご返信ください。

緊急の場合もできる限り対応いたしますが、お手数ですが上記手順で申し込みお願いします。

送迎日時決定についてのメールを送信しますので、その時点で予約確定です。
なお、当院呼吸器科は、お電話での対応を行なっておりません。ご理解のほどよろしく御願いします。

犬・猫の呼吸器科

院長 城下 幸仁

飼主様の声

ゆずちゃん(ポメラニアン、12歳、びまん性肺疾患:Pao2 24 mmHg)
「ICUの横に同乗させて頂けるのは飼い主にとっても患者にとっても安心感があります。一定に保たれた温度、湿度、酸素濃度も一目で分かり更に安心できました。バッテリーの数も、酸素ボンベのスペアもとても心強く思いました。ICUの揺れを心配し触れてみたところ、多少の振動はありましたが、ゆずはしっかり立っていたので問題が無いと分かりました。城下先生から今までの試乗を何度もご説明頂き、始めから不安はありませんでした。今後、高濃度酸素が必要なコの搬送手段として、呼吸器科動物用ICU搭載車が普遍的になる事を切に願います。」
ケインちゃん(雑種猫、15歳、悪性喉頭腫瘍術後退院時)
「ICU搭載車についてですが、安心感があり使用させて頂いてとても助かりました。ケインをデリケートな環境でケアしなければならないという状況で病院から自宅までの一時間強の道のりをどうすべきか頭を悩ませていたため酸素・湿度・温度が整った環境そのままで、自宅まで運んで頂けたのが何よりも安心でした。最初は、ICUが車体に固定されているため、どうしてもブレーキ・アクセルの僅かな揺れでも中では踏ん張りが利かず、トイレの中で倒れてしまったり、景色が流れる様子を何だ何だと興奮した様子もありましたが、20分もすると慣れて来て箱座りで寝てみるなど直ぐに落ち着いた様子になりました。運転手の方についても、ゆっくり走行頂くなどご配慮頂けて良かったです。」
モカちゃん(Mダックス、8歳、重度呼吸困難で来院支援:Pao2:47 mmHg)
「ICU搭載車は私共のように貴病院まで距離があるものは非常に助かりました。一刻も酸素吸入機が手放せない様な状況でしたので自家用車で病院に行く事には懸念がありました。車内も快適で、犬も苦しくなく落ち着いて乗っていたようです。呼吸が苦しい状況にあり且つ病院に運ぶまで時間が掛かるといった事案に対しては非常にニーズがある対応だと思います。」