気管支鏡検査一覧

症例442

VB#442症例442動画】 ブブちゃん。パグ 9歳 メス 7.42kg。埼玉動物医療センター(埼玉県)より診療依頼を受けました。症状:呼吸困難。2週間前から吸気/呼気性努力性呼吸、吸気時高調異常呼吸音、呼気時低調異常呼吸音。3ヶ月前に睡眠呼吸障害とストライダーあり短頭種気道症候群代償不全期と診断し内科的咽頭拡張療法と減量治療をしていた。最終診断は、喉頭虚脱ステージ3および咽頭虚脱(短頭種気道症候群代償不全末期)。その他の臨床所見:CRP5.9mg/dl。Pao2 87 mmHg, AaDo2 22 mmHg。頭部透視検査で、頭部にて吸気時咽頭拡張および喉頭後退/呼気時咽頭虚脱、胸部にて異常影なし。 気管支鏡所見:吸気呼気とも喉頭虚脱、披裂軟骨楔状突起の接着と浮腫、喉頭周囲に分泌物過剰  最終診断:喉頭虚脱ステージ3および咽頭虚脱(短頭種気道症候群代償不全末期)。 治療:永久気管切開術および頸部周囲皮膚整形術  転帰:術直後呼吸困難消失。頸部周囲の皮膚は予期以上に過剰であり、気管ろうが部分的に閉塞してきたので、術後13日目に皮膚整形術を追加実施した。その後、気管ろう周囲の皮膚の緊張度は安定し、ろう孔開存が保てるようになってきた。はじめの手術後33日目に術部は完全に安定し退院となった。自宅では体重維持とろう孔管理のための在宅ネブライゼーションを継続した。現在、術後7ヶ月経過しているが呼吸困難なく元気に過ごしている。