気管支鏡検査一覧

症例413

症例413動画】 ミールちゃん。Mダックスフンド 13歳 メス。もも動物クリニック(横浜市)より診療依頼を受けました。症状:急性呼吸困難(浅速呼吸)。最終診断は軽度の急性間質性肺炎。その他の臨床所見:発症時および翌日に嘔吐あり、胸部X線写真にてびまん性間質陰影、Pao2 71 mmHg、CRP 1.10 mg/dl、咳なし。気管支鏡検査所見:観察範囲に著変なし、RB4V1ブラッシングにて細菌陰性、間質陰影に関連するRB3D1のBALF細胞診にて特異的炎症像なく慢性活動性炎症のみ。最終診断:軽度の急性間質性肺炎-原因不明だが何らかの血中の中毒性物質または免疫介在性要因関連が疑われる。治療:酸素療法のみにて経過観察。転帰:発症から5日目に症状安定し室内気でも呼吸困難なく退院。しかし退院後すぐに浅速呼吸再発。翌日、再入院。胸部X線検査にてびまん性間質影、重度低酸素血症(Pao2  55mmHg)、CRP 1.25mg/dlを示しICU管理となった。プレドニゾロン1mg/kg SCおよびヘパリン 100U/kg SC 1日1回にて間質性肺炎の管理を試み、翌日より症状消失。次第に回復し、6日後に胸部X線検査にてびまん性間質影消失、Pao2 66mmHgを示し退院。プレドニゾロン錠5mg 1日1回1錠ずつ、ルンワン粒1日2回1錠ずつ内服を処方。退院後1週間経過しても呼吸困難発症せず安定。最終退院から17日後、もも動物クリニックにて、呼吸困難は全くみられず、食欲元気あり、肺野間質影は完全消失、CRP0.0mg/dlと経過良好とのこと。プレドニゾロンを1日おきにして経過観察中。