気管支鏡検査一覧

症例382

382-Stridor-DSH-Cat-10y-F-Subglottic-Stenosis-and-Tracheal-Collapse-ID6262症例382動画】シロちゃん。雑種猫 10歳 メス。4ヶ月前にER練馬センター(東京都)より診療依頼あり、当初、声門下狭窄と限局性頸部気管虚脱のため喘鳴を示していた。その時は緊急処置としてシリコンTチューブを気管虚脱部に留置し気道を確保して呼吸状態を安定させた。安静管理を徹底し、気管虚脱部の組織が安定してころを見計らって第42病日にシリコンTチューブを抜去し、同時に声門下狭窄部を管状切除し喉頭気管再建術を行った。第59病日に気管支鏡検査にて声門下狭窄部は術前の2.7倍に広がり、呼吸の安定をみたので退院となった。しかし、今回再び興奮時に喘鳴になったとのことで再受診があった。症状:興奮時に息が苦しそうになる。 その他の臨床所見:透視検査にて前回気管虚脱部位が再虚脱していた。 喉頭および気管気管支鏡所見:声門下狭窄部もやや再狭窄傾向があり、気管虚脱が同部位で再発していた。 最終診断:限局性気管虚脱。気管部位の再度の管状切除は術後の緊張管理は困難でありリスクが高いと判断された。  治療:気管虚脱部と声門下狭窄部をカバーする領域に気管内ステント留置を行った。  転帰:術後ただちに喘鳴は消失した。喉頭に近い部分を含む気管内ステント留置は報告も前例もなく、定期的に内視鏡検査を行うことになった。