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気管分岐部を閉塞する猫のポリープ状腫瘍に対し気管支鏡下高周波スネア切除を行った1例-会場での討論

Q1: 小型犬や猫での気管支鏡検査は気管チューブを介しての実施が難しい。演者が気管支鏡検査時に使用するラリンゲルマスクのサイズを教えてほしい。また、演者がよく使用する気管支ファイバースコープの外径を教えてほしい。
A1: 体重3.5kg未満の犬と体重6.0kg未満の猫ではラリンゲルマスク#1、3.5-7.0kgの犬と6.0kg以上の猫では#1.5を使用します。私は、よく外径4.0mmのスコープを使用します。
その場合はラリンゲルマスク#1.5を使用します。

Q2: 気管内腫瘍の内腔側突出部分のみ切除ではまだ粘膜に腫瘍残存している可能性あると思う。結果オーライという気もするが。演者は、どのような予後推定因子によって本手技を実施したのか?
A2: 発表中にも述べたとおり、本手技は呼吸困難を示した患者の気道を開存して救命し、QOL改善することが主目的であります。当初より根治を目的としておりません。単純撮影のCTにてポリープ部分の壁外浸潤が認められなかったので、それが内腔側ポリープ切除と内腔側からの高周波処置による腫瘍失活に可能性を求めて行いました。根治術は、気管気管支再建術を必要とし、外科侵襲が非常に高く、厳重な術後管理も必要なり、猫では非常に危険性が高いと考え本手技を実施しました。もちろん、今後本症例に対し局所再発、全身転移監視のため、CT, 胸部X線、一般状態を厳重にfollowupしていく予定です。


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