外科 8 後肢の完全麻痺を示したダックスフンドの椎間円板ヘルニア

Mダックス、オス、3歳1ヶ月。体重5.75kg。「本日朝より突然両後肢をひきずって前足だけで歩くようになった。昨日までは普通に歩いていた」ということで元旦に救急外来。
初診時。後肢の対麻痺。ほとんど随意運動なし。 脊髄造影。T12-T13間の背側で充填欠損像あり。 手術所見。脱出した髄核の摘出前(上)と後(下)。 術後2週間で自分で立ちながら食事を食べられるようになった。
経過:受診時、後肢の対麻痺あり、ほとんど随意運動なかった。痛覚認知あり尾運動は認められた。椎間円板ヘルニアが疑われた。まず入院で内科療法を2日間試みたが次第に尾運動がなくなってきたので、外科的減圧術を考慮して脊髄造影を行った。T12-T13の椎体間背側に充填欠損が認められ、他の部位には異常なかった。そこでこの部位の片側椎弓切除術を行った。術中、脱出した髄核が脊髄を圧迫していることが分かりそれを全て摘出した。術後経過は良好であり、2週間後には自分で立って食事を食べれるようになった。
コメント:ダックスは椎間円板ヘルニアを最も起こしやすい犬種です。このように麻痺が生じれば手術が必要となることがあります。
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