呼吸器 14-c 鼻腔内異物-鼻腔内骨片

ノーフォークテリア、オス、3歳2ヶ月。体重6.14kg。「6ヶ月前とうもろこしを誤飲し開腹手術を受けた。その術後から鼻詰まり症状あり。異物が疑われるので内視鏡で調べてほしい」とのことで来院。大学病院でも一度診察を受けたが一時改善みられたのみだった。南台どうぶつ病院の谷川先生からの紹介。
鼻に何かが突っかかった様子あり 内視鏡にて後鼻孔に白い異物がみえた(画面右) 長い鉗子を外鼻孔よりいれても左右とも途中(↓)で止まる 内視鏡で後鼻孔に鉗子を挿入しても左右とも詰まる(↓)
経過:来院時、粘漿性鼻汁あり、ときおり軽く首をのばして動きがとまり鼻に何かが詰まったようになる様子あり。動脈血酸素分圧は93.6 mmHgで正常。人前では元気にはしゃぎまわるが夜間鼻詰まり症状で熟睡できないようであった。内視鏡検査で鼻道は狭くなり白い異物が観察された。両側の外鼻孔よりやわらかいチューブをいれても奥で通らず、長い鉗子をいれても詰まった。内視鏡の鉗子を後鼻孔に挿入したがそれでも同じところの両側が詰まっていた。異物が強く陥入もしくは鼻腔内骨折が疑われたので、飼主様に説明後外科的に整復することにした。術中、後者であることが判明。骨片を除去し両側の鼻道が貫通した。しかし、その処置直後突然心停止した。ただちに蘇生処置を施し一時心拍が再開したが再度心停止し救命しえなかった。
コメント:私の力及ばず大変残念な結果になってしまいまいた。後鼻孔周辺の手術の危険性についての情報はなく現在調査中です。もしどなたか何かコメントいただけるようなら、Eメールくださるようお願いします。
この症例のCTデータの詳しい解析にて咽頭鼻部の先天性狭窄を伴っていたことが分かりました。詳細はこちら
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