呼吸器 14-b 鼻腔内異物-自分で食いちぎった尾の断端

M・ダックス、オス、5歳7ヶ月。体重7.7kg。脊髄腫瘍の術後経過中に感覚の鈍くなった尾を自分で食いちぎりあわてて吐いたときに鼻の奥に詰まらせてしまった。鼻をズーズーいわせて苦しそうにすることあり。
鼻が詰まって苦しそうな様子。夜もよく眠れない。 内視鏡にて咽頭鼻部に毛のある白い異物認めた 口腔より軟口蓋を切開する手術で異物を摘出した やはり異物は尾の断端だった
経過:はじめは両後肢と尾の麻痺で来院し脊髄の手術を行った。術後6日目かなり歩けるようになってきた。尾の動きもよくなってきていたが先端部までは感覚が十分でなくかえってそれが違和感となり、いきなり尾の先端を食いちぎってしまった。自分でもびっくりしてあわてて吐き出そうしたときに鼻につっかかってしまった。内視鏡下で異物が確認されたが、粘膜の出血と浮腫が重度でよく視野が保てないうえに異物がかなり大きいので内視鏡の鉗子では摘出できなかった。結局手術で取り出した。長さが5cmほどもあり鼻道にはまっていた。翌日より鼻詰まり症状はなく夜もぐっすり眠れるようになった。
コメント:状況から鼻に尾端がつまっていることが考えられてもやはり内視鏡で確認したことが、手術の決断を早めまた手術の方法なども検討するうえでとても有用でした。
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