呼吸器 4-a 強い乾性発咳が一日中続いたチワワの幼犬の1例

チワワ、オス、2ヶ月。体重1.2kg。「一日中続く強い乾性発咳が2週間続いている」とのことで来院。
強い乾性発咳。一日中、続いた。 胸部レントゲンにて確認できる気道内異物なし 気管支鏡所見。気管内に発赤みられたが異物なし。 5日後。咳は全くなくなった。
経過:受診時、全身状態は良好であったが強い乾性発咳が続いていた。ぬいぐるみやペットボトルのふたやプラスチックのスプーンをボロボロになるまでかじる癖があるとのことだった。気道内異物が疑われたがレントゲンでは異物は見出せなかった。そこで異物か気管虚脱の鑑別のため気管支鏡検査を行った。体格が非常に小さいので気管分岐部までの観察とした。気管から左右主気管支に異物はなく気管虚脱もみられなかった。気管の膜性壁の一部に強い発赤がみられ物理的な損傷があったことが推測された。急性気管炎と診断された。治療はステロイドのみとした。検査後5日で咳はほとんど消失し、その2日後退院となった。
コメント:外径3.6mmの気管支鏡がやっと通るくらい小さな気管ですので粘膜を傷めないように慎重に行い数分で検査を終えました。異物でしたら内視鏡下にて摘出しようと思っていました。
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