内視鏡 5-a 食道内異物-ササミジャーキー

チワワ、メス、2歳3ヶ月。体重2.40kg。「2cm位のジャーキーを食べてから悪心続きゲーゲーしている。1日数回透明な液を吐く。3日間食欲ない。」南台どうぶつ病院の谷川先生より食道内異物の可能性があると診断され、当院にて内視鏡検査を行なうことになった。
食道造影にて食道拡張が確認された。 内視鏡にて大きな食道内異物を確認した。 バスケット鉗子で部分的摘除。ササミジャーキーだった。 食道内異物完全除去後、やや陳旧性の粘膜裂傷が見つかった。
経過:T:38.8℃、P:120/分、R:60/分。南台動物病院にて食道造影にて食道拡張を認め、異物による食道炎の可能性があると診断されていた。そこで当院にて食道の内視鏡検査を行なった。まず、大きな黄白色の固い異物を確認した。バスケット鉗子で把持したが牽引時に異物の一部が切れてしまった。取り出した異物はササミジャーキーであった。はじめは食道内に残った多量の断片的なジャーキーは内視鏡観察下で大きいものからフィラリア鉗子を用いて一片づつ摘除していた。しかしジャーキー以外の異物はないことを確認したので、小さな断片を噴門前に集めスコープで送気しながら、スコープで胃内に全て押し入れた。食道内異物消失後の精査にて、ジャーキーの角が粘膜に引っかかっていたために生じたと思われる陳旧性の粘膜裂傷を1箇所見つけた。細かい断片処理に時間がかかり処置時間は全部で114分であった。食道粘膜裂傷の影響が心配されたが、次第に食道炎症状は改善し、10日後にはふやかしたフードをよく食べているとのことだった。
コメント:あわててササミジャーキーをまるごと食べて食道に残ってしまったのでしょうか? チワワのような超小型犬にはおやつもなるべく細かくして与えるようにしないといけません。
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