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短頭種気道症候群-なぜ事故が起こるのか? その対処法-病態と内科療法の試み-会場での討論

Q1:生後3週から3ヶ月齢のブルドッグの場合、麻酔禁忌ということだが、他の犬種でもこのような時期にどのような症状があれば、麻酔注意ということになるのか?
A1:まずこの時期にいびきがあれば要注意です。それ以外に、日中覚醒時ののどがつかえたような症状、睡眠時無呼吸や寝苦しそうな症状があれば、短頭種気道症候群様の病態と考えられるので要注意です。

Q2:もし、麻酔後上気道閉塞性肺水腫が起きたときに、どうすればよいのか?
A2:まず気づいた時点でなるべく速く気管内挿管を行い気道確保します。これで気道内の陰圧が防げます。その後、浅麻酔下に酸素飽和度が維持できる程度にPEEPをかけつつ人工呼吸療法を続けます。重症度によりますが、数日間続けなければいけないことがあります。中止の時期は、胸部X線で肺胞浸潤影が消失することです。BASでもし肺水腫が生じたら、離脱の過程で少なくとも気管切開チューブを設置する必要性があります。もし、代償不全状態患者で生じた場合、永久気管ろうを設置したほうがよいと思います。非常に救命率は低いので、やはり事故に遭遇しないように予防することが賢明です。


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