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気管支鏡検査一覧

症例476

ホリコシクララ150709-術直後

【症例476動画】 クララちゃん。チワワ4歳メス、体重1.9kg。来院経緯、主訴、問診:譲り受けた1.5歳齢時から吸気性異常呼吸音があり苦しそうにしている。近医で軟口蓋過長の可能性あるといわれたが、2015年6月13日、精査のため東京より飼主様の希望で呼吸器科受診。最終診断は喉頭蓋の後傾(epiglottic retroversion)および喉頭虚脱。主訴は吸気性異常呼吸音、大きないびきと睡眠時無呼吸、走り出すとレッチングあり。既往歴なし。 診察時の徴候:肥満(BCS5/5)、診察台上にて高調ストライダー、ときおりレッチングあり。 臨床検査所見:血液ガス分析にて問題なし(Paco2 38mmHg, Pao2 91mmHg)、CBCおよび血液化学検査にて異常なし、CRP正常(0.5mg/dl)、X線および透視検査にて構造的咽頭閉塞(喉頭降下、咽頭周囲軟部組織過剰、舌根の口咽頭への後退、全周性軟口蓋過剰)あり。吸気時に喉頭蓋の後傾が明瞭に認められ、吸気性異常呼吸音と同期した。暫定診断:喉頭蓋の後傾(epiglottic retroversion)。喉頭虚脱の疑いもあり、7月9日に内視鏡検査結果に応じた手術実施予定となった。 喉頭および気管気管支鏡検査所見(2015年7月9日):肉眼所見にて披裂軟骨小角結節のわずかな外転は認められたが喉頭虚脱あり。可視範囲の気管気管支樹に異常なし。 最終診断:喉頭蓋の後傾(epiglottic retroversion)および喉頭虚脱  最終治療:一時的気管切開下に喉頭蓋のV字状部分切除、喉頭虚脱に対しては-20%の体重減量。 転帰:術後2日目で気管切開チューブ抜去、術後3日目で異常呼吸音や高調ストライダーは消失、術後4日目で退院。術後10日目の再診時に自宅で呼吸はほぼ正常となりとても元気になったとのことであった。術後16日目の時点で自宅での睡眠時にいびきはとても小さくなり、熟睡できるようになった。現在、減量治療中だが経過は極めて良好。