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胸部気管虚脱GradeIIIに対しシリコン製気道ステントにて長期管理に成功したヨーキーの1例-会場での討論

Q1:管外プロテーゼを選択しなかったのはなぜか?
A1:狭窄部位が胸部気管側にあったこと、また管外プロテーゼを行う技術が私にはなかったことによります。また、らせん管外プロテーゼによる外科矯正術が行われている施設がありますが、この外科処置の経過にある「気管の剥離」は術後気管の全層壊死を20%の確立で起こし、その結果死亡した(4/20頭)という実験データがあり、手技に習熟していない者は行うべきではない術式であると考えております。

Q2:「ステントの交換」とあるがどのように行うのか? この手技は困難でないか?
A2:まず固定糸を除去し、小動物用の外形6.0mmのビデオスコープをもちいて把持鉗子を気道ステント前端部まで誘導し把持抜去します。その後、気管挿管して麻酔下で呼吸安定後、再度同じ手技でステントを入れなおします。技術的には非常に難しく、十分なスタッフトレーニングも必要です。


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