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Part5 呼吸器疾患各論

B. 咽頭および喉頭

40章 短頭種気道症候群

Joan C. Hendricks

定義

短頭種上気道閉塞症候群は、短頭種、あるいは「短い頭の形をした」犬種における咽頭および鼻の構造上の問題に起因する。「短頭種」に対し構造上の正確な定義はない。通常短頭種と考えられている犬種には、ブルドッグ(例えばイングリッシュ、フレンチ、およびボストンテリア)、ペキニーズ、パグおよびボクサーがある。さらに、ビーグル犬とチャイニーズシャーペイも含まれることがある。本章では、短頭犬種とは、構造上、上気道閉塞を起こすと考えられる犬種のことを指す。最初の臨床報告では、軟口蓋切除術を受けることが多い犬種はブルドッグ、パグ、ボクサーおよびペキニーズであったという[1]。最近の報告[2]では、外科手術を要する短頭種気道症候群にまで進展するのは、イングリッシュ・ブルドッグ、パグ、ボストンブルテリアおよびキャバリアキングチャールズスパニエルだったという。

ペンシルバニア大学(VHUP)の動物病院での1986年から2000年までのカルテデータベースでは、32の純粋種から72頭の犬が軟口蓋診断を受け外科手術を実施されていた。その期間中、軟口蓋切除術を実施した雑種犬は1頭しかいなかった。5つの犬種(すなわち、イングリッシュブルドッグ、パグ、ボストンテリアテリア、シャーペイおよびコッカースパニエル)が全症例のほぼ50%(35/72)を占めた。2例以上外科手術を受けていたのは他に8犬種あった(すなわち、ボクサー、ペキニーズ、シーズー、ラサアプソ、フレンチブルドッグ、キングチャールズスパニエル、マルチーズおよびゴールデンレトリーバー)。小型犬種は全72頭中19例(25%)を占めた。しかし、大型および特大犬種はわずかであった。VHUPデータベースでは、特大犬種は4匹だけ(5%)であった;これらはすべてあきらかに短かい頭の形をした犬だった(すなわちセントバーナード、ニューファンドランド、ロットワイラーおよびマスチフ)。「短い頭の形をした」猫種はよくみられるし、また(少なくとも主観的に)、それらの構造のゆがみのひどさは多くの犬種と同じくらいであるにもかかわらず、猫の上気道閉塞を軽減するために軟口蓋手術を行うことはほとんどない。猫はVHUPの全件数の25%を占めるが、軟口蓋診断データベースに検索された猫はペルシアの1頭だけであった。

短頭種気道症候群は、鼻孔、鼻甲介、鼻咽頭の軟口蓋後端部、および舌骨装置における気道狭窄に起因する気道抵抗の増加によって生じると思われる。この狭窄によって、横隔膜、肋間筋および胸壁の呼吸補助筋の働きによる過大な吸気努力が必要とされる。したがって、短頭種では正常犬より、吸気時に気道圧は大きく減少する。気道狭窄はさまざまな箇所で起きているが、陰圧が最も大きいのは、軟骨や骨構造によって比較的支持されない軟口蓋後端部や舌骨装置などの咽頭の軟部組織部分である。

著者は、以下に詳細に示した画像研究を用いて、舌骨装置内部が、上気道の最も狭いポイントであることを発見した。それは正常な犬でも同様である[3]。一般に短頭犬種では、軟口蓋および咽頭粘膜の両方から成るこの部位には多くの軟部組織がある。これは先天性要因ということもあるが(シャーペイの場合がとくにそうである)、呼吸中の慢性圧力傷害によって引起された軟部組織の浮腫や炎症という後天性要因のこともある。

短頭種気道症候群の一つの最も一般的な構成要素は軟口蓋過長である。最近の調査ではこれは101/118例の患者で生じていたという[2]。同じ研究では、56/118頭の犬でさらに外鼻孔狭窄がみられ、これらは気道横断面積を拡張させるための切除を必要とした。54頭の犬は外反した喉頭小嚢の切除を必要とした。喉頭小嚢の粘膜の外反は、上気道閉塞の長期化により生じる後天性異常であると考えられている[1]。短頭種気道症候群の初期の説明によれば、これらの多く犬種で気管径が細いと報告されており、胸部のX線像所見から気管腔の相対的な大きさを計る方法が記述されている[4]。気管の全長が狭窄しているので、この気管低形成の治療法はない。このことは気管切開術を非常に困難にし上気道手術の難度を上げることにはなるが、気管低形成と呼吸困難や外科成績不良との関連はわかっていない。さらに、著者は、子犬において明らかに狭くなった気管は、動物が成長するとともに、胸部の大きさに比例する以上に増加していく可能性があることに気づいた。その結果、気管腔/胸郭入口比は、時とともに大幅に増加する。言いかえれば、少なくとも成長過程の犬では、気管低形成の程度は静的なパラメーターではない。

短頭の定量化

一般に臨床では、短頭の診断は、術前に鼻孔、咽頭および喉頭の視診で行われる。X線所見でルーチンで確認される短頭種気道症候群の構成要素は、軟口蓋の長さと軟口蓋と喉頭蓋先端とのオーバーラップである。短頭の程度を定義するための客観的な手段もX線所見に適用された。50頭の犬の頭骨計測法(頭骨構造の角度の定量的測度)の報告で、2つの短頭種の犬種(すなわちペキニーズとボクサー)を正常か長頭の犬種(例えばグレーハウンド、ポインターおよびジャーマンシェパード)と確実に識別できることが分かった[5]。そのような計測は日常行われていないが、よく撮れた頭部X線ラテラル像の写真さえあればよいので、今後の症例研究では適用されるであろう。これらの客観的な測定が上気道閉塞や長期的な予後と相関しているかを明らかにできれば有用と思われる。

診断

短頭を定量化し、その計測値を外科手術の必要性とその転帰に関連させるような客観的な方法があれば理想的だろう。しかしながら、診断とは臨床的なものであり、いびき、意識喪失、および運動後のチアノーゼなどの上気道閉塞の病歴があり、それら症状がその症候群を起こしやすいとされている犬種で生じていることでなされるものである。さらに、多くの短頭種の犬は摂食中に虚脱する傾向がある。恐らくそれは嚥下時の一時的な上気道閉塞によるものであろう。気道狭窄の身体所見に外鼻孔狭窄があり、これは通常の身体検査で認識可能である。そしてしばしば聴診器なしで容易に聴診される咽頭の狭窄音(Stridor)などもみられる。上気道抵抗増加の非特異徴候に開口呼吸がある。これは狭くなった上気道を代償するため口咽頭の管腔の大きさを増加させる行動調節である。多くの短頭種の犬は、目が覚めている間中ずっと口を開いて呼吸している。飼い主はそれを異常であると感じないことがあるが獣医師が病歴を聴取している間にも観察したり発見することがある。著しい洞性不整脈も別の非特異性の表れである。これは上気道狭窄によって増加した胸部の圧力振動を反映する。

頭頚部のX線ラテラル所見は、軟口蓋過長の程度の推定に役立ち、気管の大きさの測定もできる。後者は、気管内挿管の計画を立てることにおいて、および気管切開術を行う妥当性の決定において重要である。麻酔下の咽頭鏡検査および喉頭鏡検査は確定診断を下すものであり、上気道閉塞軽減手術の麻酔処置の流れの中のひとつでもある[1]。

単純に言えば、手術すべき上気道閉塞症状を飼い主が観察していたり、気道横断面を広げるためにそこに存在する軟部組織を切除したりすることができれば、軟部組織切除術が推奨されるだろう。そのような動物が短頭種気道症候群という我々の定義を満たす。したがって、その診断は動物自体と同様に飼い主と臨床医によっても影響を受ける。

麻酔と手術を考慮する場合、さまざまな予備検査を行っておくほうがよい。呼吸困難の直接の結果として起る合併症に、空気嚥下による食道・胃拡張、裂孔ヘルニア、および誤嚥性肺炎がある。これらの合併症により、空嘔吐、ギャギング、咳嗽、逆流、そして時に胃腸管運動障害さえ引起すことがある。罹患短頭犬種はよく呼吸症状以外の病気(例えば皮膚病; そして眼科、歯および筋骨格の異常など)を合併していることが多くこれらは全身検査の一部として評価されるであろう。

治療

治療の中心となるのは外科手術である。短頭種の上気道閉塞を軽減する外科的アプローチについての最初の記載は、1929年であった[1]。各構成要素の診断、外科的アプローチおよび追跡調査についてのレビューが1982年に発表された[4]。獣医学の文献ではそれ以降新しいアプローチは報告されていない。また、各々の手術方法の詳細については本章では記述しないことにする。気管切開術などの上気道閉塞への一般的なアプローチは、Chapter5で述べられている。

標準的治療の予後および成果

1982年の報告では手術の成績は非常によいということであった[1]。手術成績は手術時の年齢に関係していた。術時年齢が1歳未満の犬では比較的成績がよいが、それ以上の年齢になると成績があまりよくなかった。手術成績は実施された手術のタイプとも関係があった:外鼻孔狭窄および軟口蓋過長(しばしば1年より若い犬)の手術を必要とした犬の96%は改善された。しかし、喉頭小嚢切除および口蓋手術(高齢の犬が多い)を必要とした犬では69%だけが改善された。118例の犬からなる最近の報告では、まず合併症を特定し、さらに犬種、手術のタイプ、および術前の悪化要因の存在と手術成績との関係を調べた[2]。誤嚥性肺炎が15/118例の犬で確認され、これは術後もっとも多くみられた。手術を受けた56例中、術後成績が非常に良好であったのは17例、良好は16例、成績不良は23例であった[1]。イングリッシュブルドッグでしばしば術後成績不良となる場合が多く、他のすべての犬種で術後成績不良となるのは33%であるのに対し、この犬種だけで55%にもなった。全体としては、56例の犬のうちの8例(14%)が死亡し、そのうち6例は誤嚥性肺炎によるものであった。誤嚥性肺炎で死んだ6例の犬のうちの5例はイングリッシュブルドッグだった[2]。

短頭犬種における呼吸特性の実験的研究

上気道狭窄の慢性化が組織に与える影響をより詳細に表現する実験的研究がいくつか報告されている。AmisおよびKurpershock [6]は、16頭のイングリッシュブルドッグおよび3頭のボストンテリアにおいて気道抵抗上昇を確認するために1回換気量フローボリュームループを使用した。これらの犬種のループは正常犬のものとは異なっていたが、上気道閉塞症状のない11頭の短頭犬種のループの各値と同症状のある8頭の短頭犬種のものとは類似していた。

イングリッシュ・ブルドッグは、睡眠時に間欠性低酸素血症を起こすために、深刻で多発している人の疾患である睡眠時無呼吸症の自然発生動物モデルとなっており、非常によく研究されてきた。これらの研究は、慢性上気道閉塞を示す獣医学の患者を助けるための治療方法確立に大きな希望を与えることになろう。さらに、慢性上気道閉塞の病態生理および自然発症に対する見識は、いかなる原因の上気道閉塞にとっても重要だろう。

世界中の人口の少なくとも5%は睡眠時無呼吸症に罹患している。この病気は、睡眠診断研究施設では容易に診断され、1960年代に最初に認められた。人類の歴史とともに存在してたはずの病気が長い間記述されることがなかったのは、睡眠中に生じる出来事(すなわち毎時100回ほどにもなる重度な低酸素を引き起こす呼吸休止)に患者が気づかないということもひとつの理由である。目覚めている間は、呼吸機能は一般に全く正常である。その結果、あらゆる肺の検査でも異常は検出されない。大きないびきや日中の強い眠気などは容易に認められる臨床症状だが、患者はこのような症状を訴えないかもしれない。睡眠時無呼吸症が人には比較的ふつうにみられるということがわかると、Adrian Morrison(獣医および睡眠の基礎研究者)は、短頭種の犬、すなわち上気道閉塞を自然発症する動物も、同じ病気にかかるだろうと提言した。この提案が、イングリッシュ・ブルドッグを睡眠時無呼吸症のモデルとして研究することの直接の引き金となった。

犬の睡眠時無呼吸

1984年、最初のイングリッシュ・ブルドッグが、VHUP睡眠研究所の研究のために「買って出てきた。」胸壁運動を記録するために弾性のベルトを包まれ、耳にはパルスオキシメーターをテープで止められ、ビデオカメラですべての動きを記録されながら、彼女はすぐに眠りに落ちて、直ちに睡眠時無呼吸症の徴候を示した。以来、研究されたすべてのブルドッグで(現在まで、2週齢ほどのもの数頭を含む30頭以上)、人の睡眠時無呼吸症患者でみられる典型的特徴所見が認められている。それら所見は以下の通りである:

・ 異常な傾眠傾向:

慣れていない研究所状況で試験されても、ブルドッグは15分未満で寝入る。しかし、正常な犬ではそのように眠るようになるまで慣れるには何日もかかる。

・ いびき:

睡眠時にいびきをかく、これは気道抵抗を増加させるような上気道狭窄があることを示す。

・ 閉塞性無呼吸(腹と胸郭の逆または奇異運動により分かる)および中枢性無呼吸(呼吸運動の停止)。

・ 無呼吸は、酸素化の低下(パルスオキシメトリによって測定される)やEEGの覚醒パターンによって記録に残る微覚醒(microarousals)を起こす。

我々は、睡眠のREM期にこのような異常が毎時100回ほども生じる犬もいれば、毎時5回しか起きない犬もいることを発見した。

睡眠の初期(徐波睡眠[SWS])の異常は人に比べ犬には劇的に軽度である。この著しい違いに対する1つの説明は、2つの種間でSWSの生理が異なることによると思われる。人のSWSには4つのサブステージがあり、ほとんどの無呼吸は浅い方の3段階中に生じ、そして深いSWSの段階にはほとんど無呼吸は起こらない。

図40-1 筋活動減少で始まるイングリッシュ・ブルドッグにおいて典型的なSDBのイベント。3つの正常な呼吸(1〜3)では、胸郭(RC)および腹部の(ABD)動きは同調している。呼吸4〜7では、呼吸運動は正常の50%未満に減少し、事実上RCの動きは無くなる。酸素ヘモグロビン飽和度は97%から89%まで落ちた。結果として起こる呼吸8は、胸部と腹部の両方の動きが同調して増加することによって特徴づけられる。イベント(呼吸4〜7)中、最初の呼吸(4)の全体にわたってDIAおよびSH活動は計測不能で、呼吸5〜7中ではDIA抑制よりSH抑制の方が強く生じてそれらの活動は減少している。(From Hendricks JC, Kovalski RJ, Kline LR: Phasic respiratory muscle patterns and sleep-disordered breathing during rapid eye movement sleep in the English bulldog, Am Rev Respir Dis 144(5):1112-1120,1991.)

犬は、SWSはわずか2つのサブステージしかない。また、より浅い段階は比較的短期間である[7]。この違いに対する理由が何でも、犬と人は、呼吸において覚醒時の異常が睡眠時の異常に比べ、検出できないかあるいは小さく、また、REM睡眠に最も多くかつ重度な無呼吸が起こるということでは類似している。人では男性の方でリスクが高いが、ブルドッグでは性差は明らかではなかった。ブルドッグが普遍的に冒されるので、研究努力はこの犬種にのみ向けられてきたが、著者はシャーペイ、ボストンテリア、および肥満した小型犬種にも睡眠時無呼吸症を示す典型的な病歴をもつ臨床事例をみてきた。肥満は、人の患者の主な危険因子である。しかし、まだその原因は解明されていない。

1984年以来、著者は、イングリッシュブルドッグにおいて睡眠中の呼吸休止を引起す根本的な原因を研究してきた。最初に注目したのは睡眠中の呼吸筋の神経性調節であった。睡眠時呼吸休止(Sleep-disordered breathing, SDB)イベントがしばしば長くみられ、パルスオキシメトリ(Spo2)によって測定されたもっとも低い飽和度を示すのはREM期であるので、我々はREM期のSDBの基礎的なメカニズムを調査することにより始めた。REMでのSDBのメカニズムは、REM期の呼吸調節の正常な相の変化と関係があるだろうことが予測された。これはSWS期のSDBの根本的なメカニズムと対照的である。そこではホメオスタシスのメカニズムが障害されておらず、周期的な覚醒は低酸素に対する反応であると思われている。

呼吸筋活動のパターンは覚醒期およびSWS期の動脈血ガス値と関係があり、またそれにコントロールされている。SWS期のSDBは、定期的に繰返す呼吸反射すなわち上気道閉塞を周期的に修復する覚醒応答の結果であり、だから反復されると思われる。対称的に、REM睡眠期に起こる最悪の無呼吸は比較的不規則に生じる。REM睡眠は、通常、安定した相で特徴づけられ、筋トーヌスの明らかに不規則な変動のある期相で中断しながら、規則的な呼吸が行われている。大きな姿勢筋の活動は、夢をみている間に身体を過剰に動かさないようにREM期を通じて制御されている。我々は、REM期のSDBが特に安定期相に呼吸筋が過度に抑制されることによって引起こされて生じると仮定した。正常範囲内に血液ガスを維持するホメオスタシスのメカニズムはREMの安定期相には一時停止されると考えられている。よって、呼吸筋興奮は起こらない。横隔膜(DIA)、および上気道を拡大する筋の胸骨舌骨筋(SH)の筋電位(EMG)を、睡眠中の5頭のイングリッシュブルドッグで記録した。予期されたように、SDBのイベントは覚醒あるいは低酸素に対する反応ではなく安定期相(すなわち、SDBのイベントがREM期に生じた)の影響に関係していることを著者は発見した。SDBの開始は、有意にDIA(p<0.01)とSH(p<0.01)との両方への神経活動の抑制と関係があった。DIAの活動の平均は正常の42%に、およびSHは正常の17%に抑えられた; SHはDIAより有意に大きく抑制された(p<0.05)。SDBのイベントは、各筋においてREMに典型的な呼吸筋のEMGパターンの変化を伴っていた(p<0.01)。典型的な例は図40-1および40-2に表示されている。そのような異常の呼吸筋活動がブルドッグで生じた時、低酸素が生じた[8]。覚醒期やSWS期ならその低Spo2に応じて覚醒し終了すると考えられるが、REM期のイベントは終了しなかった。

図40-2 呼吸筋活動の中断で特徴づけられたイングリッシュブルドッグにおけるSDBのイベント。2つの正常な呼吸の後に、RCとABDの動きによって示されるように、活動時間が短縮し、大きな呼吸が生じるまで不規則な電位変動が25秒間に続いている;腹部と胸部が同調して動いたときが、イベントの終了を示す。飽和度は93%から85%まで落ちた。

全体としてイベントを通じて筋活動は減少し、SHの方がより抑制されていた (From HendricksJC, Kovalski RJ, Kline LR: Phasic respiratory muscle patterns and sleep-disordered breathing during rapid eye movement sleep in the English bulldog, Am Rev Respir Dis 144(5):1112-1120, 1991.) 。

むしろ、REMに関連した現象に予期された通り、イベントの開始と終了は予測不能だった。REM期のSDBが、低酸素に応じた周期的なパターンの覚醒ではなく、REM相の不規則なタイミングで作用することは、後に論じる新しい治療法の方向性を示唆する。

次に、著者は、イングリッシュブルドッグにおいて上気道を拡大する筋活動と気道の異常なメカニクスとの関係があるかどうか問いてみた。その答えは、画像技術とのコンビネーションおよびブルドッグが覚醒または睡眠している間中の注意深いEMGパターンの分析を正常犬と比較して、見出された。我々は、迅速CT(動画撮影-CT?)を使用して、呼吸時のブルドッグの咽頭部気道の大きさと動きを定量化した[3]。毎秒数枚のイメージの分析とこれらを呼吸サイクルに関連づけることによって、我々は、ブルドッグの各呼吸の終わり(終末呼気)には咽頭はほとんど閉塞していることを確認した。ブルドッグが吸入し始める時、気道はより大きな横断面積に拡大する。これは、吸気中の方がわずかに小さくなる正常な犬や人の気道のパターン(わずかな陰圧で気道内へ咽頭壁を内部へ虚脱する傾向があるためと考えられる)とは全く逆に、終末吸息および呼気の全体で広く開いているということになった。著者は、さらに6頭のイングリッシュブルドッグと5頭のコントロール犬とのDIAおよびSHのEMG活動を比較した。DIAの活動は、睡眠の全体にわたって両者のグループとも同様であった。コントロールの全ての犬ではREM睡眠において変容性に富み、正常回復パターンも一定していなかった。すなわち、ブルドッグではSDBのイベントは呼吸筋活動減少に引続いて確実に起るが、正常な犬でも同様の活動減少は観察されるもののSDBのイベントが引起されなかった。しかしながら、ブルドッグの上気道狭窄がある状態では、上気道拡張筋のパターンは劇的に異なっていた。ブルドッグでは、覚醒期およびSWS期とも吸気時のSH活動が事実上常に(全呼吸の96%〜100%)生じていた。反対にコントロール犬では、SWS期での吸気時のSH活動の増加は全呼吸の32%で生じたのみであった(p<0.05)。REM睡眠期では、ブルドッグではSH活動は落ちたが、コントロール犬では増加した(p<0.05)。SDBのないコントロール犬では、SHに対する中枢性の呼吸活動は、覚醒期には最も高いが変容性に富み、SWS期には最小で、REM睡眠期には安定期相に変動を起こすことを我々は発見した。しかしブルドッグでは、覚醒期とSWS期を通じて高いレベルのSH活動が起きていた。よって、これらの状態にはSDBが起きないことが明らかである。これらのデータは、ブルドッグでは、代償性に咽頭を拡張させる活動亢進が気道開存性と正常呼吸を維持するのに必要であるという考えを支持している。

まとめると、覚醒期およびSWS期に上気道拡張筋の活動を直接記録することにより、ブルドッグはこの筋を、吸気時に上気道が虚脱してしまう陰圧を打ち消すために気道を牽引し開いて咽頭の気道の開存性を維持するように活動させていることを確認できた。REM睡眠期には呼吸筋活動が減少してしまうので、機械的な力が勝り気道虚脱が生じる。また、同じパターンの上気道筋活動亢進が睡眠時無呼吸症の人患者でも覚醒期にみられた。反対に、正常な犬では、上気道筋を活動させていないか、覚醒あるいは睡眠期の行動に関連する活動(例えば嚥下、頭部の運動、あるいは吠えること)のみに大部分使用しており、上気道筋活動は気道を開存させておくためには必要ではない。したがって、犬でも人でも解剖学的な上気道狭窄が主要な異常であると考えられる。正常な血液ガス値を維持するために、睡眠時無呼吸症の犬でも人でも、狭い上気道を代償するために上気道筋活動を増加させている。この代償はあるいは睡眠中に生じる筋コントロールの正常な変化によって中断されるか、打ち消され、無呼吸が生じる。呼吸するために、睡眠時無呼吸症患者は一時的に覚醒しなければならず、非常に断片的な睡眠になってしまう。

睡眠時無呼吸症と上気道閉塞の進行の病態生理

著者は、一生涯にわたる過剰な筋負荷によって径時的に筋損傷を引起すかもしれないと推測した[10,11]。ブルドッグ(n=5)およびコントロール犬(n=7)から、四肢筋(前脛骨筋)、および2つの咽頭の拡張筋、すなわちSHおよびオトガイ舌骨筋(GH)の全層生検を行った。ミオシン重鎖表現の免疫組織化学法は、ブルドッグのSH中のfastタイプIIミオシン重鎖ファイバーの割合が増加していた。ブルドッグのSHには、コントロール犬と比較して結合組織含量が増加しており、線維化がみられた。ブルドッグの2つの咽頭の拡張筋には形態学的に異常な筋線維が高い割合でみられ、ともに進行中または過去の傷害を示唆している。前脛骨筋では、上記の全てのパラメーターについてブルドッグとコントロール犬との間で差はなかった[10]。SDBで上気道拡張筋に課された慢性負荷および正常とは異なる動きによって、これらの筋が咽頭の開存性を維持できなくなるような筋障害に陥ってしまうと、著者は仮定している[11]。これは、ブルドッグの成犬でしばしば臨床的に気づかれる状態悪化を説明していると思われる。

個々の事例に基づく情報や著者自身の経験では、ケージ飼育されたブルドッグもVHUPの患者のブルドッグも、難治性の上部呼吸器閉塞症、循環虚脱、あるいは突然死を起こし、比較的若く(4〜8歳)死ぬ傾向がある。著者は、気道を繰り返し開くように牽引する負荷により筋損傷が次第に進行し、個体によっては最終的に代償不全に陥ると推測した。量的磁気共鳴画像(MRI)を用いて、気道筋(すなわちオトガイ舌骨筋、胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋、thyropharyngeus(thyrohyoid?甲状舌骨筋)および中咽頭括約筋)および非気道筋の弛緩時間を計ってみた[12]。気道および非気道筋間で弛緩時間の中央値と分散の量的差が証明された。これらの違いは睡眠障害性呼吸の程度と関連していた。観察された変化は、睡眠時無呼吸症犬の上気道筋で浮腫と線維化が増加しているという仮説と矛盾がない。

まとめると、我々は、上気道拡張筋の生検およびMRI所見を通してイングリッシュブルドッグの上気道筋には浮腫および線維化がみられることを見出した。筋損傷の程度は睡眠時無呼吸症の重症度と関連する。これらの所見は人でも認められた[11,13]。

イングリッシュブルドッグにおける睡眠障害性呼吸の自然経過

SDBは、生まれて最初の数週の内にブルドッグ子犬の中で獲得されるように思われる。明確にいうと、我々は、新生児の子犬(2週齢未満)は睡眠時呼吸休止(SDB)のイベント(n=3)を示さず、少し成長した子犬(6〜12週齢)になると覚醒時や非REMおよびREM睡眠時にも呼吸休止のイベントを示すということを確認した。16週齢までにSDBの成犬のパターンは確立され、覚醒時のイベントは消失し、非REM睡眠時のイベントはほとんどみられず、REM時のSDBのイベントが優位となる。典型的には、4歳まではSDBの指標は比較的安定している;しかし4歳以降になると、すべてでないが多くのブルドッグで代償不全がみられ始める。ストレスがかかると、犬は運動不耐性または意識喪失を示した。6〜7歳になると、非REM睡眠中の酸素ヘモグロビン飽和度は、95%-92%から87%-90%までの範囲に減少する。著者はコロニー中の4匹の高齢のブルドッグで動脈血ガスを測定することができた。それらのすべては高炭酸ガス血症(安静時 Paco2 50-60mmのHg)を示した。低換気を示すこれは高齢の犬は、覚醒時にもいびき、奇異呼吸、および狭窄音を示すことがあった。我々のコロニー内の4歳以上の5頭の犬(4.5-6.5歳)は、呼吸あるいは心不全の重篤な症状を示し安楽死させられた。さらに、我々は、VHUPに訪れた雑種犬とイングリッシュブルドッグとの年齢を比較した調査にて、イングリッシュブルドッグの年齢は雑種犬より著しく低く、8歳以上高齢の症例は1頭しかなかった、ということも分かった。これは異常に短い寿命である。一般に、犬は10歳以上になるまで老齢とはみなされない[14]。

高齢犬の画像研究

著者は、高齢ブルドッグにみられる明らかな呼吸・心疾患徴候は上気道閉塞と直接関連し、時間を重ねておこる代償不全は、過剰負荷による上気道筋損傷に一部関係があるかもしれない、と仮定している。5頭の無麻酔のブルドッグおよび2頭のビーグル犬にて、咽頭気道の予備分析を映画撮影法-CTを用いて行った。著者は、咽頭が最も虚脱するレベルである舌骨装置の側方運動、およびそれと気道内腔拡張との関係は、ブルドッグにおいて異なっているということが分かった。正常ビーグル犬では(健康人と同様に[3])、気道内径は呼気中にさえ十分である。また、呼吸全体を通じて気道内径の変化は非常に小さい(気道横断面積[CSA]の変化の平均 5.5mm2)。対照的に、ブルドッグでは終末呼気の気道は軟部組織によって実質的につぶれるものが何頭かあり、舌骨装置の外側の骨格は吸気中に大きく外転し、5頭のブルドッグでは舌骨内の気道CSAの変化の平均が100mm2以上までに増加した。そのとき、舌骨内に含まれた軟部組織は平均75mm2に内腔へと広がり、その結果、気道の正味の吸気時の気道拡張はわずかに25mm2となった。この5頭のブルドッグは、SDBの程度としては軽度(SDBI[睡眠毎時の低酸素症のイベントの数]=4〜17)からより重度(SDBI=25〜39)の状態にあった。興味深いことに、2頭の軽度のSDB犬では、舌骨装置(平均の変化=83 mm2)の大きな変化によって咽頭気道(平均の変化=54 mm2)が非常に拡大した。対照的に、3頭の重度なSDB犬では、舌骨のCSA(変化の平均=127 mm2)のさらに大きな変化によっても気道拡張はわずかでしかなかった(平均の変化=16 mm2)(図40-3)。著者はこれらのデータから、代償期には筋運動亢進が気道を効果的に拡張していることが示されたと解釈している。しかしながら、この病気が進行していくと、筋がさらに大きく収縮しても気道を効果的に拡張されず、このことが筋の機能不全の段階へのお膳立てとなる。

図40-3  5匹のブルドッグで咽頭の舌骨内レベルの迅速動画撮影CT所見が得られた。

舌骨装置内の最小(終末呼気)および最大(終末吸気)横断面積(白)、および気道内腔のCSA(黒)が、デジタル画像上で計算された。2頭の軽度のSDB犬(<20イベント/時、左)および3頭のより重度なSDB犬(>20イベント/時、右)における最小と最大面積の間の差の平均を示した。グラフ下の略図の中で描かれるように、軽症犬では舌骨の最大の外転は効果的に気道を拡張した。しかし、重症犬ではさらに大きな最大の外転が行われても効果的に気道を拡張していなかった。気道内腔は黒で図式化されている;白い領域は、舌骨装置内の軟部組織を表わす。

心血管系への影響

SDBの心血管系への影響はブルドッグで調査され始めたばかりである。最初の報告では、覚醒時のブルドッグで測定された全身性の動脈圧がコントロール犬よりわずかに高かったのみであったということであった[8]。しかしながら、訓練されていない犬での血圧の単回測定は非常に不安定である。血圧をモニターする最も適切な方法は長期留置されたカテーテルを介したものである。1頭のブルドッグに大腿部に動脈カテーテルを長期留置したところ、睡眠開始時に動脈圧が実際に増加し、更にその血圧は犬がいびきをかいていない時よりいびきをかいているときのほうが高いということを著者は確認した。興味深いことに、血圧は、呼気時と比較して、いびきをする吸気努力時に増加していた。これは機械的原因ではなく神経性原因を示唆する。

著者は、SDBの心臓への影響を立証する証拠をさらに求めた。ほとんどのブルドッグでは、経胸壁心エコー像は、心室の大きさあるいは壁厚のいずれも明白な差異を示さない。それにもかかわらず、我々のコロニーのより高齢の犬の2頭で、心室拡大および壁運動の減少がみられた;また、これらの犬のうちの1頭は、心筋症の臨床徴候が現れ(心電図、X線撮影、および心エコーで診断された)、死後剖検でも確認された。心室の構造およびそれによる収縮性の局所的な変化が心臓機能の全体的な変化に先行すると思われる。しかし、心臓に関する従来の画像化研究では、局所的な心臓壁運動に関する研究にはいくつかの制限がある。人の心疾患の患者に関する研究では、磁気タギング法である磁化空間周波数(SPAMM)が局所的変化の量的評価を可能にしている。心エコーが正常であっても、SPAMMは人の患者の中の局所的心臓壁運動のいくつかの一貫した変化を示してきた[15]。著者は、左心室の画像化にSPAMM技法を使用し、1頭のブルドッグ(4.5歳、代償不全の臨床徴候を示しておらず、心エコー像正常)の心臓壁の機能(運動と負荷)を検討するためにこれらのイメージを分析した。同じ技法で正常犬と比較すると、全体的な測定は概して95%の信頼区間内にあった。しかしながら、収縮期の駆出率は32%で低かった。拡張終期から終末収縮期までの局所的収縮性は、正常犬のそれとは全く異なっていた。いくつかの部位では縦方向の変位は低下した。また、最大収縮は、心室中央および心基部のレベルで最も大きいようだが、そのブルドッグでは局所的に異なった。脈管の病理学、交感神経活動、およびアンギオテンシン・レニン変化はブルドッグでは調査されていない。もし適切な技法で包括的に調査されれば、SDBの心血管系への続発症がブルドッグついて論文化されるであろう。

覚醒時と睡眠時における低酸素の進行

人のSDBと同様、犬のSDBは慢性経過であり、そして長年にわたって進行するかもしれない。図40-4, Aは、4.5歳以上に対する4歳未満の犬のSDB値の範囲を表している。高い値の動物の数とその分布には、明らかに違いがある。更に、数年にわたってコロニーで観察されたブルドッグにおいて、1頭の例外を除き全てで、SDBの指標は時間につれて増加した。図40-4,Bでも同様に、動脈血ガスサンプルのCO2値は、高齢の犬において高い傾向がある。また、高齢のブルドッグのうちの4頭は、慢性低喚気に進行していた。

図40-4  異なる年齢のブルドッグからのデータ。

A、睡眠障害性呼吸の指標(SDBI=睡眠の低酸素症のイベント数/睡眠時間)。B、動脈血ガスサンプルの炭酸ガス分圧レベル。

理想的な治療法の探求

著者は、いくつかの理由で睡眠時無呼吸症の治療法を探求することに興味を持っていた。

最初に、現在の治療法は不十分である。人と犬の両方に使用される外科的な方法は、効果は部分的でしかない。著者は、軟口蓋、鼻孔および喉頭の手術を受けた2頭のブルドッグのSDB測定の経過観察をおこなった;1頭の犬が著明に改善された。しかし、2頭目は変化がみられなかった[9]。上に記述されるように、外科治療は、飼い主の目からみた呼吸困難徴候の解決という点に関しても、不完全である。人で広く使用される機械的な方法(すなわち、夜間の常時陽圧気道圧マスク[CPAP]の適用)は、犬には明らかに適用不能であり、実際人の患者でも適切に使用されているのは約50%だけに過ぎない。

第2に、気道筋をコントロールする神経刺激物質についての基礎理解および睡眠中のそれらの変化が、薬物治療の基礎となることは明らかである。著者は、セロトニンがイングリッシュブルドッグで代償性の上気道運動亢進を維持する神経刺激物質であることを発見した[3]。脳幹のセロトニンニューロン活動は、睡眠中、特にREM睡眠期に減少し、REM時の上気道活動の通常の減退を引き起こすことが基礎研究で示された。現在、安全かつ効果的に睡眠時セロトニンを増加させる方法への確立が注目されている。著者は、そのような治療戦略は少なくとも短期間では効果的になりえることを見出した[16,17]。

研究がより選択的な薬物の方向に向かうにつれ、著者はいかなる原因による上気道閉塞の犬でも有用なアプローチが確立されることを望む。そのような薬があれば、例えば、鎮静および麻酔を必要とする短頭種の犬には特に有用だろう。何故なら、これらの犬は導入と回復期に上気道閉塞を起こし生命に危険がありえるからである。著者は、新しい治療法が数年の内に人医の臨床試験で調査されるだろうと現在予想している。人の睡眠時無呼吸症については、短頭種気道症候群の確定的な治療法についても同様だが、薬がCPAP、手術、あるいは長期療法のための選択肢としての補助薬として役立つことならば、長期的な安全性および効果は必須条件だろう。

未解決問題

睡眠時無呼吸症の人と犬の間には、既述のとおり、いくつかの重要な違いと同様に多くの類似点が注目されていた。睡眠時無呼吸症の長期的な予後は大部分は、まだ調査されていない。人では、病的な眠気の結果、自動車両と業務災害の危険性が増すので死亡率が上昇する。犬では、これは当てはまらない。しかしながら、人の睡眠時無呼吸症が心臓発作と卒中による死亡の危険にもさらすことがあるようなので、この疾患が内科的続発症を起こすというエビデンスは検討中である。理論上、反復する間欠性の低酸素もまた神経機能および全身性の免疫反応を変化させるかもしれない。このことに関し実証はされていないがかなり示唆的情報はある。しかし、著者はこれらの領域について犬で厳密な研究を行っていない。動物におけるこれらの影響の研究に資源と労力が集中されれば、我々は現在まで解明されてきた上気道異常よりさらに深い病理の領域を探求していくかもしれない。我々は、上気道狭窄の主要な障害から心血管系・免疫障害まで引起すメカニズム、さらにそのような影響は人と犬で異なるかどうかも、分からない。これらの質問に対する答えは予期・予防手段を提供することで人に役立つだろう。犬については、この情報があれば、われわれ獣医師が、飼い主の望みどおりにガイドしたり、そのペットの状態で手術が必要なのか、それとも他の非侵襲的治療法(それが利用可能になれば)がよいのかについてのアドバイスを与えるときに助けになるだろう。

謝辞:

これらの研究は、National Heart, Lung, and Blood Instituteからの一連の許可に支援された。また、我々は、School of Veterinary Medicineの寛大な支援に対してCommon wealth of Pennsylvaniaに感謝する。私は数年を通じての寛大で重要な支援に対しDrs. Adrian Morrison, Richard O Davies, および Allan I. Pack に感謝する。研究された犬たちは常勤の研究専門家Karen, Polina,および Jen.から十分な愛情を受けることができた。最後に、私にとって、その構造的な欠陥は彼らの高貴で純潔な精神を正しく表していないイングリッシュブルドッグは永遠の恩人である。

引用文献

1. Harvey CE: Upper airway obstruction surgery, JAAHA 18:535-567, 1982.

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3. Veasey S, Panckeri K, Hoffman E et al: The effects of serotonin antagonists on upper airwaymuscle activity and breathing during wakefulness in an animal model of sleep-disordered breathing, Am J Respir Crit Care Med 153:776-786,1996.

4. HarveyCE, Fink EA: Tracheal diameter: Analysis of radiographic measurements inbrachycephalic and nonbrachycephalic dogs, JAAHA 18:571-576, 1982.

5. Regodon S, Vivo JM, Franco A et al: Craniofacial angle in dolicho-, meso-, and brachycephalic dogs: Radiological determination and applications, Ann Anat 175:361-363, 1993.

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11. Petrof BJ, Hendricks JC, Pack Al: Does upper airway muscle injury trigger a viciouscycle in obstructive sleep apnea? A hypothesis, Sleep 19:465-471, 1996.

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13. Schotland HM, Insko EK, Schwab RJ: Quantitative magnetic resonanceimaging demonstrates alterations of the lingual musculature in obstructive sleep apnea,Sleep 22:605-613, 1999.

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15. Palmon LC, Relchek N, Yeon SB: Intramural myocardial shortening in hypertensive left ventricular hypertrophy with normal pump function, Circulation 89:122-131, 1994.

16. Veasey S, Panckeri K, Pack AI et al: The effects of trazodone with L-tryptophan on sleep-disordered breathing in the English bulldog, Am J Resp Crit Care Med 160:1659-1667, 1999.

17. Veasey SC, Chachkes J, Fenik P et al: The effects of ondansetron on sleep-disordered breathing in the English bulldog, Sleep 24(2): 155-160, 2001.


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