気管支鏡検査一覧

症例477

VB#477−コシフラン150712BS【症例477動画】 フランちゃん。チワワ 12歳 オス、体重2.68kg。来院経緯、主訴、問診:2015年7月12日、症例469から1ヶ月後の経過観察。前回気管支鏡下のステント前端肉芽にAPCを実施したがまだ咳が続いているとのことであった。診察時徴候:短く乾いた咳が続いていた。肺野、頸部気管、咽喉頭聴診とも気道狭窄音なし。 臨床検査所見:Spo2 100%、WBC 8000/mm3、CRP0.0mg/dl、X線および透視検査にてステント前端部のステント前端の結節陰影は縮小していた。心陰影拡大(VHS13.0)。 喉頭および気管気管支鏡検査所見:肉眼所見にてステント前端左側に柔軟な肉芽組織が残っていたが1ヶ月前に比べ縮小。前回と同様に、ステント内に粘稠な粘液停滞がみとめられ、やや粘稠性増加していたがブラッシングにて細菌陰性。左主気管支の管外性圧迫は前回気管支強検査時よりさらに圧迫性狭窄が進行していた。 確定診断:ステント内粘液停滞、ステント前端反応性肉芽形成(1ヶ月前よりやや縮小)、左房拡大による左主気管支の圧迫は次第に進行しており持続性咳に関わっていると考えられた。  最終治療:ステント内粘液吸引および肉芽に対しAPC追加処置。 転帰:検査当日退院可能。かかりつけ医には循環器管理を引き続きお願いした。現在、検査から1ヶ月以上経過したがやはり持続性咳があるとのことであった。一般状態は良好だが、咳の時間が長く気になるので、ネブライザー療法に去痰剤を増量して、咳が減少するか試すことになった。