気管支鏡検査一覧

症例469

VB#477-コシフラン150606BS【症例469動画】 フランちゃん。チワワ 12歳 オス、体重2.50kg。 来院経緯、主訴、問診:終日咳が続く。食欲元気あり。原発性気管虚脱に対し気管内ステント留置を行い12ヶ月が経過。1.5ヶ月前に胸部X線検査にてステント前端に軟部組織濃度の結節陰影があり気道を閉塞し喘鳴症状があった。抗菌剤療法を続け、喘鳴症状はやや緩和したが、ステント反応性肉芽組織形成の可能性あり気管支鏡検査にて、2015年6月6日に精査となった。 診察時徴候:非痰産生性で短い乾いた咳が続いていた。 臨床検査所見:CBC/CRP測定にて異常なし。 X線および透視検査にてステント前端の結節陰影は縮小していたがまだ背側から5.6mmだけステント内方側に突出あり、心陰影拡大(VHS13.0)。  喉頭および気管気管支鏡検査所見:肉眼所見にてステント前端左側に柔軟な肉芽組織あり。ステント内に粘稠な粘液停滞がみとめられたがブラッシングにて細菌陰性。左主気管支の管外性圧迫は前回気管支強検査時より進行。 確定診断:ステント内粘液停滞およびステント前端反応性肉芽組織形成。さらに左主気管支の管外性圧迫あり持続性咳となったと考えられた。 最終治療:ステント内粘液吸引および肉芽に対しAPC処置。 転帰:検査後覚醒良好のため当日退院。3週間後再診にてまだ咳減少はないとのことだったが、胸部X線検査にてステント前端の結節陰影はやや縮小していた。