気管支鏡検査一覧

症例455

ホリウチウーロン150410BS LPB内に白色粘液塊

症例455動画】 ウーロンちゃん。Mダックスフンド 10歳 オス 5.60kg。来院経緯と主訴:王禅寺ペットクリニック(川崎市)より診療依頼を受けました。2015年4月10日、精査希望のため呼吸科受診となった。最終診断:慢性特発性鼻炎。既往歴:特になし。 問診:11ヶ月続く難治性慢性鼻汁/くしゃみ。2日に1回、粘稠な鼻汁が出る。発症当初から逆くしゃみと単発性咳も連日のように続いている。4ヶ月前に歯石除去と上顎側で数本抜歯を行った。 臨床検査所見:胸部X線写真にて気管支パターン、Pao2 90 mmHg、CRP 0.70 mg/dl、後部鼻鏡検査にて左後鼻孔部に灰色粘稠粘液小塊が停滞し、前部鼻鏡検査にて両側腹鼻甲介表面に粘稠粘液が多量に停滞(微生物検査中)、腹鼻甲介尾側部粘膜は発赤腫脹し粘膜面凹凸不整あり粘膜生検とブラッシングを行った。細胞診では上皮細胞塊のみでリンパ球など特異的炎症細胞認められなかった。生検標本は病理組織検査中。 気管支鏡検査所見:喉頭発赤と痙攣、胸部気管と左右主気管支内に多数の粘液小塊あり。右主気管支内の粘液をブラッシングにて採取し、細胞診にて上皮細胞のみで特異的炎症細胞はみられなかった。微生物検査中。暫定診断:慢性特発性鼻炎  暫定治療:長期在宅ネブライザー療法(生理食塩液20ml+ビソルボン吸入液0.5ml+ボスミン外用液0.5mlを1日2回)。 最終診断:慢性特発性鼻炎  最終治療:在宅ネブライザー療法(生食20ml+GM0.5ml+ボスミン0.5ml+ビソルボン0.5ml/回、1日2回)。  転帰:検査後入院。翌日鼻出血は完全に消失したことを確認し退院。経過観察中。