気管支鏡検査一覧

症例450

ムクノキシロ150315BS-ステント後端部-処置後

症例450動画】 シロちゃん。雑種猫 11歳 メス 5.0kg。症例434の4.0ヶ月後。症状:咳が増加。連日1日20回以上、ゴボゴボいう咳。口臭あり。元気食欲あり。2週間前から吸気性異常呼吸音が聞こえるようになった。その他の臨床所見:受診時一般状態良好だが、胸部X線写真にて左前肺野に浸潤影あり。貧血傾向(PCV25%)。気管支鏡所見:ステント後端部に膿性粘液停滞、気道の約70%を閉塞する肉芽組織形成あり、ステントに白色小塊状物付着。気管ステント内ブラッシング標本にてPasteurella multocida 1+, G群 Streptococcus 1+を分離した。ブラッシング中、Spo2 90%以下に落ち、100%酸素吸入下でもSpo2 92%以下であったので、安全を考慮しAPCによる肉芽処置を行わなかった。最終診断:ステント内反応性肉芽組織形成、膿性粘液停滞。肺浸潤影は細菌性気管支肺炎と考えられた。治療:起炎菌に対し感受性あるERFX 5mg/kg PO, FOMをネブライザー薬剤に混じて投与。転帰:検査後6日間入院。肺野陰影の改善を確認し退院。自宅でERFX内服とネブライザー療法を継続。2週間後再診時に咳なし、吸気性異常呼吸音なし、胸部X線写真にて左肺野浸潤影減少していた(症例467に続く)。