気管支鏡検査一覧

症例437

マサキポッキー141128BS-喉頭虚脱症例437動画】 ポッキーちゃん。チワワ 10歳齢 オス 体重4.32kg。ブン動物病院(埼玉県)より診療依頼を受けました。てんかん様発作あり埼玉動物医療センター神経科にて継続受診していた。最終診断:咽頭気道閉塞症候群ステージⅢa+b。症状:2014年5月より夜間に睡眠時に発作が毎日生じ、1ヶ月前から睡眠時無呼吸発作が1日20-30回生じるようになった。その他の臨床所見:幼少時より大きないびきあり。重度の肥満(BCS5/5)。CRP1.25mg/dl。Pao2 55 mmHg, Paco2 46 mmHg。X線および透視検査で、頭部にて喉頭降下、咽頭周囲軟部組織過剰、全周性軟口蓋過剰、舌根の口咽頭への後退を構成要因とする構造的咽頭閉塞あり鼻咽頭は呼吸相にかかわらず常に閉塞。胸部にて後肺野を中心にびまん性間質陰影あり。 気管支鏡所見:喉頭虚脱あり。スコープ挿入にて気道内に膜性壁侵入が著明で気管気管支軟化症の現象になった。RB2にて気管支ブラッシングを実施し細菌陰性。 最終診断:睡眠時無呼吸症、喉頭虚脱、咽頭虚脱、陰圧性肺水腫(これら総じて「咽頭気道閉塞症候群ステージⅢa+b」)。  治療:緊急気管切開術およびICU管理(温度23℃、湿度70%、酸素濃度25%)。 転帰:術後、睡眠可能となった。日毎に全身状態は改善。肺機能改善を確認後、永久気管切開術実施予定。現在入院中。