気管支鏡検査一覧

症例432

ヨシダティンク141121PRS01症例432動画】 ティンクちゃん。ウエスティ11歳 メス 7.32kg. みきペットクリニック(横浜市)より診療依頼を受けました。 症状:1ヶ月ほど前より短頭種のようにブヒブヒ言うようになり、2週間前から逆くしゃみが1日2回あり、ときおり苦しそうにしている。最終診断は急性鼻炎/鼻咽頭炎。その他の臨床所見:頭部X線写真にて鼻咽頭腔やや狭窄あり。胸部X線写真にて気管扁平化を疑う所見およびびまん性間質影あり。Pao2 77 mmHg、CRP 0.0 mg/dl。鼻鏡検査にて鼻咽頭に異物や隆起病変ないが発赤と易出血性、鼻腔内では腹鼻甲介尾側部粘膜に発赤と易出血性あり、粘膜生検にて軽度炎症のみ、ブラッシングも実施したが細菌陰性。細胞診では上皮細胞塊のみで特異的炎症細胞は認められず。 気管支鏡検査所見:気管虚脱なし。気管支肺胞洗浄液解析(RB2, 10mlX3, 回収率50.0%)の細胞診にて、総細胞数は増加(529/mm3, 正常82-286/mm3)、細胞分画ではマクロファージ98.2%, リンパ球0.5%, 好中球 1.2%, 好酸球 0.0%, 好塩基球 0.0%であり、慢性炎症パターンを示した。腫瘍細胞は認められなかった。微生物検査にて細菌陰性。 最終診断:急性鼻炎/鼻咽頭炎。 治療:ネブライザー療法 転帰:検査翌日退院。在宅ネブライザー療法にて経過観察中。治療開始約2週間後、苦しそうな呼吸はなくなってきたとのことであった。