気管支鏡検査一覧

症例410

症例410動画】 レンちゃん。Mダックスフンド 8歳 オス。夕やけの丘動物病院(横浜市)より診療依頼を受けました。 症状:肺炎症状を繰り返す、1日5-6回の痰産生咳あり。最終診断は反復された誤嚥性肺炎。その他の臨床所見:最近数年間咳と呼吸困難にて年10回以上入退院を繰り返している、4年前に特発性巨大食道症の疑いありと診断されている、胸部X線写真にて軽度の気管支パターン、Pao2 72 mmHg。気管支鏡検査所見:右主気管支内に黄色粘稠分泌物停滞しブラッシングおよびBALFにて大腸菌+1検出されMINO, CP, FOM, AMKに感受性あり。BALF細胞診では 最終診断:反復された誤嚥性肺炎。食道機能低下または検出できない嚥下障害がある可能性あり。予後:このままではあと1-2年で重度の不可逆性の気管支拡張症に陥り痰産生咳は常在化し、生活の質は極めて悪化する可能性が高い。感受性ある抗生剤の選択は必須だが誤嚥を繰り返せば結局は急性呼吸困難症状は再発し重度の気管支拡張症に至ってしまう。誤嚥から肺を防護するために永久気管切開術か喉頭気管分離術が必要となるかもしれない。転帰:現在飼い主様は治療法検討中。